「地球のからくり」に挑む (新潮新書) [新書] 大河内 直彦 (著)


「地球のからくり」とは、地球そのものの仕組みというより、地球の限られた資源から人間がいかに富(食料やエネルギー)を引き出して繁栄しているかという、そのからくりなんですね。

地球と地球上の生物は、生態系という巨大なシステムを作っている。
生態系の一員として生きていた時の人類は300万人〜400万人。それが現在60億人。
他の動物が消費するエネルギーは食物だけだが、人間は食物以外に余分なエネルギーを消費する。
それを可能とした「からくり」。

食料問題
農耕システム:自然の一部を効率的食糧生産に改良→土壌中の窒素燐酸カリの枯渇
窒素固定法:空気中のN2から化学肥料の合成が可能になった。

エネルギー問題
薪を燃やす→森林破壊
石炭・石油・天然ガス化石燃料:昔の植物が作り出したエネルギー
原子力=地球生成時に閉じ込められたエネルギーの利用